あなたは、あなたの未来について考えてみたことがありますか?

わたしは学生の頃、いつもの部活の帰り道、学バスもなくなり路線バスの終バスもなくなった駅までの夜道で、部活の親友から、「俺たちの10年後って、どうなんだろう?」と問いかけられたことを思い出します。問いかけた彼は初めから決めていた教師となり、中学教師をいまも続けています。初心貫徹というのでしょうか。

わたしはというと、その学生の頃に思い描けた人生(いまでは定かに思い出せません)の枠を大きく飛び越えてかなり奔放に生きてきました。

就活の頃には1生勤め上げるつもりで就職したハズでしたが、今やりたいことを即やってきた結果、学生の頃には想像していなかったような、実におもしろい人生を歩んできたと思っています。そしていまだに、何かをやらかしたいタイプです。

もしかすると、これまでのように、1つの職を決めたならその仕事を全うしていくことが正しい、という考え方は今後は正しくなくなるのではないか?(まっとうしていく方々も今後もい続けるでしょうけれど、2つ以上の転職経験が、よりあたりまえな世の中になるであろう、という意味です)

世の中がこれまでにないほどに大きく変わりはじめている今日、これまでとは全く違った仕事の仕方について考え備えておくために、お勧めしたいのがこの「未来の働き方を考えよう」です。

1つの仕事を一生全うしていこうとすると実は足元を救われるような時代。そんな時代の変わり目をいま私たちは生きているのかもしれません。

実はわたしはすでに色々な仕事をしてきています。最初の就活で選び就いた、システム開発の仕事をしてきたからこそ、その信用を上手くつかって、やりたいことを優先しながらまた職を得てこられたと思っています。

といっても、わたしが特別優れた技能を身に付け習得していたのではありません。需要の高い業界で多少の経験を積んだことで、いつでも不足がちなIT業で職を得ることができただけ。

この「未来の働き方を考えよう」の「間欠泉的キヤリアを選ぶ」という章では、看護師・薬剤師・介護士・保健師・理学療法士などの医療・介護系の仕事をしながら、語学留学したり、沖縄に半年間のマリンスポーツを楽しんだり、長期の世界旅行などをし、需要の高いその仕事で次の職場をみつけてまた働く、という若者が多いと、ちきりんさんの周辺の若者について語られています。

ポイントは就く仕事の需給ギャップ。

人材がいつでも足りない仕事だからこそ、半年のバカンスを気ままにしてみても、次の仕事を見つけることで苦労したり、転職できないということにはなりません。ただし、ある程度の経験とスキルを得ておくことは必須です。

わたしの場合はプログラム言語とシステム設計という分野で数年身につけたスキルでなんとか生きてこれました。この日本では、エンジニアが慢性的に不足していたからです。設計書の作成スキルも、もっとも厳しい金融系のシステム開発を経験しておいたことが、その後の職場でかなり役立ちました。

需給ギャップの大きな仕事は時代とともに変化し続けています。いまではシステム開発の仕事は中国人のエンジニアや韓国のエンジニアのスキルが日本のエンジニアを凌ぐほどレベルが高くなっており、必然単価は下がり続けています。(すべてのシステム開発で同じように単価が下がっているわけではありませんが・・)

たぶん、やり手の頭の切れるフリーランス(日本人が日本で仕事をした場合)のエンジニアの時給単価は、この20年間で1/5くらいにはなっていると思います。時給が1万円前後という時代との比較では、ということです。時給1万だったひとが今では時給2,000円で働いている。

20年まえと同じようなレベルで仕事をしていたならば、です。いまでは信じられない時給単価があったのです。そんな時代から今日までの間に世の中はかなり変わり、できるエンジニアは世界中に、そして後発国にどんどん増えている。必然、日本のエンジニアの時給も下がりました。

比較的海外からのオフショア(外部発注)しにくい、医療系・介護系の仕事であれば、やりたいことをしながらも次の職を得る可能性が高まります。そして、いまそのようにして人生を謳歌している賢いわかものが増えています。

その一方で、高度成長期での働き方しか知らない教師やご両親から、過去のままの働き方だけを教え知らされて、そうした働き方だけが正しいと思い込んでいると、現実とのギャップに苦しむことにもなります、たぶん。

これまで通りの仕事のとらえ方では生きづらい、そんな時代にいままさに差し掛かっている。

ということのみならず、「ではどのようにしたらいいのか?」といった提案が満載な「未来の働き方を考えよう」で、これからの時代にあった働き方・人生のありようをすこし考えてみると、かなり明るい未来があるとわかります。

実は、2回以上職を変えることがむしろスタンダードな楽な生き方になるのでは?

といったことをこの「未来の働き方を考えよう」できちりんさんは仰っています。なぜならば、これからの人が引退できる年齢は70歳くらいにはなるであろうから、です。

企業の定年はたぶん、70歳くらいになるでしょう。

そして、20代前半で選んだ職業を20歳代や30歳代と同じように50年間もしていくことは無理に近い。体力も知力も衰えるのが人間だからです。

では、2度目の転職の適齢期は何歳なのか?

ちきりんさんは40歳あたりと言っています。

いま現在、50歳代のかたであれば、いままでのような働き方で逃げ切ることはできても、40歳未満あたりの人が、これまで通りの働き方では逃げ切れないだろう、とちきりんさんは仰しゃいます。

時代の変わり目の今日(こんにち)、ご自身の立ち位置を知っておくために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

これから就職を目の前にしている就活生、転職をお考えの20歳~30歳代のかたのみならず、40歳代のかた、もしかしたら50歳代のかたにも、きっとこれからの、そして現在のお仕事とご自身とのかかわり合い方を考える、これからの10年に備えておく上でも、これまでのどの本にも書かれていないヒントをうることが出来ると思います!!

特に、若い方にとって、これからの人生を楽しくしていきたいかたにとっては必読の書。

1つの仕事を勤め上げる必要はない。

これまでのどの書籍の切り口とも違う、未来の盲点のような部分を丁寧に解説しているんですヨ。

この「未来の働き方を考えよう」にある「職業人生は二回選ぶものと考える」の章の引用でおわります。

「職業選びにかかわらず、入試だってゲームだって、なにかへの挑戦だって
一発勝負では無用に緊張しますよね。

勝手もよくわからないし、自分がどれくらいそれを巧くやれるのかも、よくわかりません。

失敗した時のリスクも大きすぎて、どうしても安全な道を選びたくなります。

でも、チャンスは二回ある、一回失敗しても、もう一回やってみられる、もしくは、

最初にいろいろ試して、二度目はそこからの学びを活かしてよりよい選択をすればいいと考えれば、

一発勝負とは異なる感覚で働き方を選べます。」