人間は、なりたいような人間になる。どのような人も、自ら望んだとおりの人になる。「こんなんじゃない人生・・・」と思ってしまっている人でも、実は、そのように望んでいたからそうなっている、というようなことを、何かの本で読んだことがあります。

「こんなんじゃない人生」を望んでいた人というのは、日々の中では、「こんな」ことではないところに心が動かされて、したいことをしてきた結果、いまに至ります。「こんなんじゃない人生」を、と思うとき、日々のしていることとは遠く離れた夢とか幸せを、誰かが手渡してくれるかのように望んでいるのかもしれません。

今朝、日が変わったので正確には昨日の朝、新宿駅西口から仕事場への出勤途中で、宿泊先のホテルからバスを下車したばかりのスーツケースを引くひとりの紳士、旅行にみえたと思われる欧米系の紳士が、バスから降りてからずっと、この暑い、日本の夏の夜にそこで野営していたであろうホームレスへ、ながながと視線を向けているところを見かけ、フトそんなことを思いました。

「懸垂でも、腕立てふせでも、『もう限界だ!』と思ってから、10回でいいから続けると、何かいいことがありますよ。」と生前のジャイアント馬場さんがテレビのインタビューで仰っていました。ジャイアント馬場という方は、プロレス全盛期に活躍されたプロレスラーで、外国人レスラーからも慕われた、死の間際までリングに立たれていた読売巨人軍の元プロ野球選手です。

「10回でいいから続ける・・」。そんなことで、何のいいことが起こるのだろうか?とそれを聞いた当時は、わかりませんでした。いまでは、とてもよくわかります。「しんどい!」と思うとすぐに手を放すということをしていくと、上手くいっても現状維持、普通は階段を下ることになる、ということが経験を積むとわかってきます。

階段を下るというのは、キャリアアップの真逆であったり、社会的な信用を落とす、といったような方面のことを意味しています。どのような苦境やイヤな出来事にも、いいところが必ずあるものですが、一面的なものの考え方に埋没して、視界が狭くなると「しんどい!」と感じることがあります。

世界陸上が終わりましたね。テレビでご覧になった方も多いと思います。1昨日は、男子マラソンがありました。実は、管理人はメダルには、あまり興味がありません。最強の市民ランナーという川内優輝さんのこれまでを振り返ったドキュメンタリーが競技の前に放映されていて、感動してしまいました。

スポーツ番組は普段好んで観る方ではないのですが、常識を覆すトレーニング方法や大会への出場の仕方。すべての大会でゴールの後に意識を失うまで、力を出し切る。色紙には「現状打破」と書かれる方で、有言実行されている誠実さにこころが打たれました。

この日本では、異端児のような存在ですが、海外では案外、市民の立ち位置で競技もされている方々がいることは以前から知っているので、マスコミが燥ぐ程には、特別とは思っていません。

それでも、公務員として仕事をしながら、競技でトップを目指すということは、私の想像を遥かに超えたハードなことなのだと思います。スケジュール通りにトレーニングができない、といったこともあるでしょう。

仕事の繁忙期では、どのように体調管理やトレーニングをされているのか、といったことも興味が沸きます。そうしたことよりもまず、本気で日々、現状を乗り越えようとこころに決め、その思いを実践している、その意志の、志の高さに敬服するばかりです。

どうしたら、がんばれるのか?何かの才能といったものが、とりたててない、と思っている、一般的な人が、「よし、がんばるぞ!」と思うに至るために。

日立製作所に勤務する傍ら、書籍を執筆したり、投資をしたり、毎週喫茶店でどなたでも参加できる朝会を主催されている、とてもユニークなサラリーマン作家の、柴田英寿氏のことばが参考になるかもしれません。

柴田氏は、普通の方がたにお勧めする人生について、「働く、稼ぐ、やるべきことをやる!」と単純明快に語ります。南米の教えに、人が生きているうちにしなくてはならないこと、として「・本を書くこと。・木を育てること。・子供を育てること」という教えがあるそうです。

本を書くこと、というと敷居がグット高くなりますから、勉強し続ける、そして勉強したことを誰かの役に立てていく、と管理人は解釈しています。仕事以外の何かでもいいですし、仕事に関連したことでもいいと思います。

木を育てること、というのは現代であれば、難しい数字を持ち出すエコというよりも、実際に木を植えたり守ることに関心をもって、何かをしていくこと。環境にやさしい活動を実践している製品・商品を選んで購入する、といったことでもいいですし、実際に宮脇昭氏のように植林をしていく、そうした催しに参加する、関心をもつ、ということでもいいと思いますよ。

宮脇昭という生物学者は、かつてNHKでも特集番組が放映されたことのある方で、これまでに3000万本の木を植えた方です。いまでも市民の方々の力を借りながら植林をされている方です。明治神宮のあの緑も氏が手掛けています。脱線しました。

子どもを育てる、というのは、文字通りでもありますが、家族を養い若い人を育てる、ということですね。人それぞれに考え方や事情もあるとおもいますので、一概には言えませんが、独り立ちしてみる、親元から離れるということが、一番本気になるキッカケになるとも思います。

柴田英寿氏に、「年収2000万の仕事術」という書籍があります。その中に登場している女性のエピソードで終わります。

氏の職場で派遣で働いていた女性が「この先どうすればよいか?」と相談をしてきました。彼女は、トリプルワークをしていて、派遣での年収は200万円台、夜の週2日の接客の仕事と土日の昼間にはお弁当屋で働いていました。

彼女の相談は、いまはがんばれるがこの状態は長くはつづかないので、どうしたらいいか、というものでした。柴田氏は、「まず、せっかくがんばって稼いだお金は極力出費を抑えること。残ったお金で堅実な投資をすること。派遣では極力効率的に働いて残業をしないこと。その他の仕事は体を使う仕事から頭を活かす仕事にシフトしていくこと。」というアドバイスをします。

彼女は3年間で1000万を貯め、5年後に中古マンションを購入し家賃収入を得るようになりました。安定した家賃収入が見込めるようになると、派遣の仕事を辞めて不動産賃貸業を本業にしていきます。いまの彼女の年収は軽く2000万円を超えているということです。何年で達成するかは人それぞれです。大事なことは、目標を持って、コツコツ続ければ、実現できるということです。