大企業では、そうはいきませんが、アルバイトから正社員になる。そうした会社はたくさんあります。比較的入りやすい、アルバイトで仕事をして正社員に採用してもらう、という就活はどうでしょうか。

実際、私が勤めていた200名規模のソフトウエアの開発会社では、採用の前に学生アルバイトを雇っていました。たぶん、彼は、その会社に入社することをほぼ決めていて、入社後の自分の能力を高めておきたいという周到な準備をしていたのでしょう。

学生の側からは、社員になる前に先輩方のしごとを観察できて、実際に自分の仕事をしていく中で社会経験にもなるわけです。漠然としていた将来像といったものも、先輩社員の方々の様子をうかがい知ることで「こんなことがしてみたい。」と思えるたなら素晴らしいと思います。「どういう仕事がしたいのかわからない。だから、いろいろとアルバイトをしながら自分はどんな仕事に向いているか確かめよう。」というのもいいと思います。

とりあえず、やってみる。でも、イヤなことがあったから、すぐ辞めてしまう、ではいけません。どのような仕事でも、続けていくことで何かの学びが必ずあります。イヤなことがイヤにならなくなるといったことが、必ずあります。1年目というのは、どのような仕事でも大変です。回りは厳しい目であなたを見てきます。転職などの場合は、だいたい、「何かヘマをして辞めたんだろう。」といった見られ方をされることが、あたりまえ、と気にしないことも重要です。

間違ったプライドにこだわると、そのすぐ先に退職という気持ちが立ち現れます。そんな入口でつまずいては行けません。それを乗り越えて、「いまに見ていろ!」といった正しいプライドを持ち続けましょう。変わります。あなたがその職場で1年必死でがんばると、やっと、仲間入りのような扱い方をしてくれます。もうだめだ、と思った瞬間に手を放す人は、何をやっても幸せになれないですね。周りのせいにしたり、環境のせいにして、場所を変えても、同じようなことが繰り返されます。

場所が原因ではないですから。していかなければならない事は一生ついて回ります。職場の先輩の言葉や顧客先やお客様から何か言われたとか、態度で示された、あなたにとってのイヤなことは、あなたがその職場でうまくしていかなくてはならない、うまくしていくための、ポイントです。課題です。ひとりでは気づかなかった、自分の足りない部分を教えてもらった、と解釈してくださいネ。

全く気にしなくていいこともあります。ただただ、クレームがいいたいだけの顧客もいます。何か不安感があって、感情的にいじめてくる、そうした先輩もいるかもしれません。そうしたことは、その場ではわからないですが、時間が経過すると、周りの社員から情報を聞いてみると、あなたに責任がないということもわかってきます。

私は警備の仕事を学生時代にしていたことがあります。建築現場で車両の誘導をするといった仕事です。そこの先輩警備員は定年退職したおじさんで、建築現場の簡易トイレの掃除をしていました。警備員はそうしたことはする必要はないハズと最初から知っていましたし、黙ってみていたわけです。近隣住人には、とても愛想がいい。ゼネコンの所長受けもいい。

それでも、後輩にはいつも怒ったような話ししかしない。そんな人でした。喧嘩もしたくないし、ご年配の方でもあるので、黙って、日ごろのグチを聞くとなく聞いている、そんな日々でした。夏休みでもあったので、敷地の雑草が歩道にもせり出してくるところもあります。定期的に植栽の手入れ業者が入っていたのですが、その先輩社員から、除草もするように言われる。

最初は断りました。警備員の仕事ではないです、と。それでも、向こうはさせたいようで、「ここもこんなに生えてるね。」と少しはなれた私の詰所に来たりしました。時間もそれほど忙しいわけでもないですから、やらなくてもいんですが、やってみます。そうすると、草むしりをしている最中に近隣の住人の方から、「ご苦労さん。」と言われたりしだす。気づかなければ、なんでもないことです。でも、こうしたことで、日ごろの騒音でご迷惑をおかけしていることに、クレームにまで発展させない何かがあるな、と感じ取ることもできました。経験値が1あがりました。

いよいよトイレです。収まらなかったですね、その先輩は。俗にいういじめの域に突入です。トイレも掃除しろ、という事になりました。この人はエンドレスだな、とわかりました。不安感を動機に行動しているから、その不安感が強くなり続けている、ということもわかりました。職場を失いたくない、とか、みんなに良く思われたい、といったパラノイアですね。ちょっとこちらも頑張ったんです。「必要ないですね。トイレ掃除を警備員がする、それは行きすぎです。」といったことを回答したと思います。

でも、そこでやらないというのもツマラナイとフト思ったんですね。してないことは全部やる、という私の法則に反している、と思ったんです。やるからにはピッカピカにした方がいいんです。中途半端より面白いです。気分が良かったですね、なぜかわかりません。単純に汚いものをきれいにする、した、その後の爽快感でしょうか。掃除の後の、その先輩の一言がいまでも忘れられません。「どんな汚い身なりの職人でも、汚い方ときれいな方があったら、きれいなトイレを使うんだ、不思議だろっ?」。思わずわたしは笑ってしまいました。

渋谷に行くつもりが、宇都宮に来てしまった、というくらい脱線しました。この際、餃子も食べたいところですが、話しを戻します。社員なら3年、アルバイトなら最低3か月は続けていかないと、何も身につかないですね。お金は入ります。1日でも。単発のバイトしかできないという方は読み流してくださいね。

大体、はじめての仕事をすると、最初の1週間がとても大変です。1か月がんばろう、と思ってやっていきましょう。1か月過ぎたら「3か月がんばろう。」と思ってください。3か月過ぎたら、「1年がんばろう。」と気持ちをさらに高めましょう。波があるんです。どなたにでも。バイオリズムのようなものがあります。その波の最下に位置するのが、そうした節目になると思います。

まったくはじめてのことも、3か月すると慣れます。知り合いもそういいますし、経験的にもそう感じます。確か、人間の細胞は3か月周期で入れ替わるそうですね。もちろん、体調を崩されたり、重要な何かを優先しても、いいんです。今後の面接の際に採用者が納得するであろう事柄で辞められるのはかまいません。

そうではない理由ではもったいないんです。変な先輩のセイで損をするのは、あなたです。わたしなら自分を大切にしていきたいです。社会を生きていく上での自分の信用にかかわります。職務経歴書に記入して、「こうした経験があります。」と言えるには、最低1年は続けてください。天職のような仕事を探されている方でも、あなたの信用は経歴書で語って見せる、といったことは頭の隅に置いておいてくださいね。