という問いかけがあり、すこし考えました。
私もフリーターだったこともあります。東芝が大リストラをするようです。就活して今年内定している方々は心中穏やかではないことでしょう。
そして40才以上の社員はかなりヤバイ。東芝に限らず、中年でリストラされてしまいバイト生活を送ることも珍しくない今日このごろなのだとおもいます。
何十年もまえであれば、本人の働く意欲、といったことで解決できたかもしれません。働く場がかなりありました。ソコソコまじめであれば選ばなければ会社の正社員になって結婚して子供を育てることはふつうなことでした。
けれど、いまでは一流大学の方が派遣社員・契約社員にしかられない、年収数千万円の実力のあるサラリーマンでも貧乏生活に急降下してしまう。社会の受け皿が小さくなった。景気不景気ということではない理由があります。
外的要因でだれでも望まないフリーターになりうる時代になったのだとわたしはかんがえています。
高校卒業後正社員就職をすることなく、フリーターをして現在24才の彼は、時給800円で働いていて月収は手取りで14万円。
高校卒業から一人暮らしをして自立をし、借金は親からも含め一度もした事はありません。
金銭的にも月10万円を生活費に回し、4万円を毎月貯金して十分間に合ってます。正社員雇用の話も社長から持ちかけられたこともあります。
でも金銭欲が全くなくこれ以上ほしいとも思わないので丁重に断りました。世間体がどうこうといいますが、悪いからって人様に迷惑がかかるわけではないから私は全く気にしませんし、
将来の事、といわれても私は一生結婚する気はありませんし、
生涯現役で現場で働いていたいと考えていますので、特に困るとも考えていません。
こんな彼は両親や、まわりから、あたりまえのことのように「そろそろちゃんとした仕事をしたら・・」とよく言われている。フリーターをして現在24才の彼は、「そろそろちゃんとした仕事をしたら・・」という人たちが世間体で深く考えずに言っていることを知っています。
すくなくとも、いまの自分は、望んでフリーターになり幸せに生きている、他人にさとされるほど、バカではないと思っているのでしょう。
こうした彼に対して、人生の先輩たちがかなり注目して、真面目に回答しています。(かなりの注目度、関心の高さが回答者の側にある理由は、ご自分の仕事の将来不安について日ごろから考えているからなのだとわたしは感じます。彼のようになる自分への不安感が関心の根っこにあるのでしょう。)
わたしは、フリーターのような時期も経験してきました。正社員になりたいけれど、なれない歯がゆさも経験しています。
結婚というものも、しないならしないで良いと私はおもいます。
なぜならば、生活していく上で困らないならば、ひとりのホーが自由で気楽です。
わざわざ理由をつけて赤の他人と同居してみても、苦しむことは多いとおもいます。
Japanese traditional style farm house / 旧遠藤家住宅(きゅう えんどうけ じゅうたく) / TANAKA Juuyoh (田中十洋)
いまだに続いている日本の結婚の風習は農家の大家族な時代のなごりです。高度経済成長前(戦前といってもよいでしょう)の日本は農業国でした。みなさんホボ農家の家族だったのですよね。
結婚しなければ、農家の仕事は回らない。人手(労働者)を結婚で得る、労働者を結婚と出産で得ていた個人事業主だった。食事を作る家族も必要。子供がいなければ、高齢の家族を養う手がなかった時代には結婚はしなければ困るものでした。女性にもあまりほかに仕事がなかった。
いまでは、食事の心配がありませんよね。スーパーもコンビニもかなり夜遅くまで営業するように変わった。農家のような大家族でなくなって核家族です。家族のあり方がガラッと変わった。
ひとりで過ごすだけで十分たのしい人もすくなくありません。年をとることくらいが困り事、というところではないでしょうか?
結婚は必要なものでなくなった。生きていくためになくても生きられる。
結婚をぜったいにしなければ生きられない農業をなりわいとしていた大家族からソーでもない核家族にかわりました。さらにネットサービス・おひとりさま向けサービス・衣食住をすべて自分でしなくてもわずかなお金を支払うとできる時代にかわりました。
住などは、いまでも空家問題がありますけれど、これからはもっとドンドン空家が増えます。これまで以上に安く住めるようになるハズです。持ち家という所有欲がなければ、かなりすくない負担で住んで生きていけるように日本は変わることでしょう。
日本は超高齢化社会にすでになっています。「超高齢化社会」ってじつは「過疎化」です。日本という国自体の過疎化がかなり急激に進んでいます。過疎地の地代は安くなるんです。需要がすくなくなるからですよね。いまでもすでに過疎地での賃貸料金は桁違いに安いでしょう?
結婚しなくってもひとりで女性も生きていけるように変わったのですし。
回答者の内容のザックリとした要点は、
・将来の安定
・社会保険による保護機能。
・正社員からアルバイトはいくらでもかわれますが正社員はチャンスがあるときにしかなれません。
・肩書きをもったほうがいい。
・フリーターでは50歳になっても14万程度であるのに対して正社員なら60~80万くらいはもらってます。フリーターは悪いことではないですがたくさんのチャンスを逃しているのも事実です。
・生涯年収。例えば、高卒で正社員では、男性が2億7千万、女性が2億円。大卒では、男性が3億1千万、女性が2億7千万円だそうです。
そして、フリーターは、6千万円だそうです。それでもフリーターがよいのであれば、そうしてみて下さい。
・失業した時、困りますよ。銀行、お金貸しませんよ。アパート借りるときもフリーターだと難しいですよ。
などなど。
回答者はかなり親身になって親心のような暖かさで質問者に回答していました。その回答者のいうこともごもっとも、とわたしはおもいます。
Lecture on body(less) sociology / tillwe
脳科学者の養老孟司さんは大学で教鞭をとっていたときに、最近の学生は、教授としての意見を言うと、「そうですか、なるほど・・」という一旦受け入れるところがなくなった、と言っています。
教授としての意見を言うと、「わたしはソーは思いません・・・」と生徒が跳ね返す。
「ソーしたこともあるのかな?」とおもって「はい、そうですか・・・」と言葉を受け止めることができない。コーした傾向が若者に近年高まっていると養老孟司さんはいうのです。
おもっていることを素直に、正直に言う、ということとはすこし違ったお話しです。
新入社員のときには社内研修やOJTなどがあります。ときには、新人では理解できないことを、「コーしておくように!」と言われることがあります。新人にはわからないことがたくさんある。あたりまえですよね、経験していないんですし。
その時点では上司の言っていることはわかりません。でも、上司の言うことにはなにか理由があるのだから従うことにする。新人の1年間というのは、こうしたことの繰り返しで、それから数年してから、ある日やっとわかることがあります。
いまの自分ではわからないこと、でも先輩が言っていることなのだから、まずやってみる。
やってみたことで後になってわかることはじつはたくさんあります。
脳科学者の養老孟司さんのお話しにもどると、その分野の学問の専門家である大学教授に対抗反論するためには、大学教授くらいの勉強量があってはじめて話しが通用するのです。
よく知らないから学生なんですから、その分野の学問の専門家のお話しはみくびらずに尊重して、首を縦に振りながら「えいえい、そうですか、なるほど・・」といって聞き入れる。(コーしたことが目上の人への処世術になって可愛がられる(教えてもらえる)ものですよ)
入社した新人研修の時点であれば、いま、理解できていないけれど、「そうしておく事!」といわれたことには理由がある、だから、わからないけれど、ひたすら言われたようにやっていく。わからない状態で続けていくことで、やがてわかることがほとんどすべてです。
コーしたことが、フリーターをして現在24才の彼にはかわっていない。自分の今後の伸びしろを狭めてしまっていないか?
かなりモッタイないんです。
極端なたとえをすると、
子供が母親から「いま赤信号だから渡っちゃダメなのよ!」といわれて、
「赤で渡っちゃいけないってどういうこと?となりの大人は渡っているよ・・」と跳ね返すと、たぶん、交通ルールが理解できない。
親の言うことに1つ1つ反発したとします。すると、自分で理解したことだけをしていくことになるので、視野の狭い人生を送ることになるのだとわたしはおもいます。かなり痛い目にかならず合います。
だからといって、フリーターを続けていくことがいけないとはわたしはおもいません。
彼には社会から認められるという承認欲求がないのか?
わたしは失職したときやバイトで食いつないでいたときには、「社会に認められる仕事がしたい!」と素直におもいました。
ソーした承認欲求(マズローの欲求段階説)をフリータでい続けても得られるのであれば、それでよい。でも、わたしにはできません。仕事で認められることはかなりおおきなことだとわたしはおもいます。
回答者のみなさん。フリーターOKとかんたんに肯定している意見ではなく、フリ-ターよりもイイ仕事を勧めているひとの考え方の土台には、サラリーマン制度が崩壊してはいない、崩壊していかない、という大前提が無意識の中にはあるようにお見受けました。
サラリーマンがひとりもいなくなることはないでしょうけれど、サラリーマンの磐石(ばんじゃく)であったハズの制度はいますでに、かなり劣化しているし、今後ますます危うい立ち位置になるのだとわたしは考えています。
サラリーマンのよい部分は、そのままズーっとつづくでしょうか?
Jeff Rowley Big Wave Surfer Albatross 21 July 2012 by Minnie Vuong 1 / Jeff Rowley Big Wave Surfer
いまのサラリーマンの良い部分はじつは、高度経済成長期の残像になっていませんか?
ここ数年の企業業績は好調でもサラリーマンの総体はけっして豊かにはなっていない、というのがほとんどのサラリーマンの実感ではないでしょうか?
コーした現実、将来の方向をしっかり見据えて、正社員すら今後危うくなる、という視点での回答はほんのわずか。
わたくしがいまコーしてブログを書けているのはじつは自由な時間を確保できたおかげです。
それまでは、毎日毎日仕事に追われる。納期の厳しいソフトウエア開発の仕事をながくしてきました。
幸いにも偶然に、毎日目の前の仕事に追われることから解放されて、やっと息つくことができました。
自分の時間を持つことでその後の展開はかわります。ソーした意味では派遣だローがバイトだろうが自由時間を自分の手に入れることができる分、将来性がただ低いだけには終わりません。
Server room at CERN / torkildr
将来の世の中の方向を調べたり、自分には「ではなにができるのか?」ということを生業(なりわい)以外でしていくことは今後かなり重要になります。
今以上にサラリーマンの生業はサラリーマン以外のモノに置き換わるからです。
お金を稼ぐしくみを作れるか否かが分かれ目になりそうです。
労働の対価を得ることが収入をうること、という発想を大転換する必要があるでしょう。
頼りなくなった企業社会でドーしていって生き抜くのか?
そうしたことを考えて調べて、何かを決めてやってみる。起業といってもいいかもしれません。投資といってもいいでしょう。
そんな視点が、フリーターをして現在24才の彼にあるのであれば、これからの正社員は安泰というかなり誤解している正社員でいるより、よっぽど将来性が高いとおもいます。
そして、かなり重要なことは、「自分は変わることもある。」ということです。むしろ、変わらないほうがおかしい。今の自分の考え方は将来かなり変わるんです。
24歳から20年の人生経験を経て、44歳になっても24歳の自分と同じ考え方の部分もあるでしょうけれど、見方考え方が変わって人生がわかるのが人間です。
考え方が変わる部分もかなりあるハズです。かわったときに、ドーにもならない状態に自分をはめ込まないために、世の人生の先輩方はアドバイスをされている。
いまは「一生結婚するつもりはない」と彼はいいます。本気でソー思っていることでしょう。でも、変わるんです。一生結婚しないことも悪くありません。
でも、これまでにない人生を変えてしまう、そんな出会い、うれしい縁というものは人生にあるんです。お互いに無二なパートナーとして出会った。
でも、それまでの過ごし方がよくないがために、結婚できない、という無念な人生もたくさんあります。人生痛恨の失敗。
フリーターをして時給800円で働いていて月収は手取りで14万円の現在24才の彼が無念な思いをしないようにとおもいます。引きこもるよりも人生は謳歌(おうか)したほうがかなりたのしいとわたしはおもいます。恋愛しないでどこに人生があるのでしょうか?
結婚しなくってもいいんです、でも恋愛しないとはじまらない。事実婚でもぜんぜんOK。大家族ではなくなったからです。
正社員転職をご希望の方ならば、その社内での立ち位置がどーなのか?
人生は謳歌(おうか)したほうがイイ人生になるハズです。
損より得をとっておいたほうがいい。
「つまらない」「さみしい」より「おもしろい」「たのしい」を選んだホーが幸せですよね。
社内の社員は一律に平等な時代がありました。でもいまでは優劣があります。入社しても劣な社員になってはモッタイナイんです。高く売ることです。
ハッタリかましてイイんですヨ!!