昨年からネット広告配信をひんぱんに打ち出し、このところTVCMで見かけない日はないほどのSANSAN(さんさん)をとりあげます。

取引先の相手を間違えたもののじつは若手社員の知り合いで名刺ももっていることがわかって、上司が「それ、早く言ってよ~」というあのCMです。(SANSANの正社員の募集は2015/4/16現在、dodaが注目する求人情報に掲載されています。検索画面でキーワードに”SANSAN”で簡単にみつかります。)

2014年2月に発売された「知る人ぞ知る会社」にも取り上げられていたSANSANは、ただいま急成長中のベンチャー企業です。

SANSANの人事統括の角川素康さんは、「うちが目をつけるような学生は、あちらこちらで引っ張りだこで、最後の段階でほかの会社に持っていかれることが多かった。それがこのところでは、逆パターンに変わってきている。」と語っていらっしゃります。

SANSANはなにをする会社なのか?

SANSAN創業者の社長寺田親弘さんは1976年うまれで慶應義塾大学環境情報学部を卒業すると三井物産に入社している。寺田親弘さんは働き始めてすぐに、名刺の非効率さに衝撃を覚える。さまざまな情報はIT化されているのに、名刺は電子化されることなく紙媒体のそのままで取り扱われていることに大きな違和感を感じた。

社内のたくさんの社員が毎日のように「あの名刺はどこに行った?」とやっている。寺田親弘さんもご多分にもれず、名刺探しに無駄な時間を費すことがしばしばであったという。

社内社外のひとりひとりの人脈がどのようなつながりになっているかがわからない。

ターゲットの企業へ取引の提案をしたい場合、その企業の誰に連絡をまずとるべきなのか?実際にそのキーパーソンにお会いすると、「三井物産なら○○さんが親しいんですよ・・」と言われることがある。

じつは、○○さんは寺田親弘さんの机のすぐそこにいる先輩とわかる。

こうした社内外のつながり、人脈を可視化できないことでフラストレーションを溜め込んでいた。

そこで、「そのつながりをあらかじめ知っていたら、もっとカンタンに仕事が進んだだろうに・・・」と思うようになる。そして、名刺の問題と人脈の問題を解決させるところにビジネスチャンスがきっとある、と思った。

名刺情報をデータ化し、社内で共有すればイイのではないか?

というアイデアがSANSANを起業するきっかけとなっている。

SANSAN社長の寺田親弘とはどのような人なのか?

寺田親弘さんは慶応SFCの出身で、大学時代から仲間とウェブ制作を手がけITに慣れ親しんでいた。父親は経営者であったこともあり野心的。寺田親弘さんはこどものころからずっと「天下をとりたい」と思い続けていた。三井物産には腰を据える気持ちはなく、起業するための修行期間だと割り切って入社している。

寺田親弘さんは三井物産の入社3年目にシリコンバレーに転勤となり、アメリカのベンチャー企業をドンドン見て回った。最先端の製品を日本に持込販売するビジネスにも携わっている。

2014年2月に刊行された「知る人ぞ知る会社」という書籍のカバーの見開きには寺田親弘さんが採用でみている意識の部分が書かれている。

「僕がみているのは、

その人が過去にどんな決断をしてきたのか、です。

高いスキルを持っていても

意味のある決断をし得るひとでないなら

うちに来ても意味がない。」

SANSANはどのような採用選考なのか?

では、どのような採用選考が行われているのか?

社長の寺田親弘さんは、

「志望動機など普通の質問は、最終面接ではいっさいしません。

ぼくは、その応募してきたひとのこどもの頃(小・中・高校)のことが知りたい。

『テニス部をやめたのはなんでなの?』

『悩みはじめたのはどうしてなの?』

『悩んで辞めると決めるのに背中を押してくれたものは?』

『背中を押してくれた人に今あなたが出会えたなら、何が言いたいのか?』

といった人生での岐路についてひたすら話してもらうんです。」

なぜか?

というと、その人の意思決定のプロセスと判断した決め手、こうしたことがどのように成されたのかを深堀りしていくと、そのひとの生き方の核心が浮かび上がってくるのだという。

そしてSANSANのビジョン、「世界を変える新たな価値を生み出す」、そのビジョンを掲げているプロジェクトに対して本気でのコミットメントを求めています、とおっしゃります。

SANSANが考えている「新たな価値」とは?

SANSANのビジョンは「名刺ビジネスで世界を変える新たな価値を生み出す」というものです。

では、「新たな価値」とはどのようなものなのか?

ビジネスでの出会いの中にあって、かならず交わされる名刺交換というものが、紙媒体のままで散らばり埋もれてしまっている、まったく資産価値を生み出していない現実がある。

ならば、それを資産化して新しい価値を生み出しましょうよ、と各企業へ提案したい。

我々には、その存在意義は、その価値を見出すことのみにある。

一部上場したいとか、みんながイキイキ働く会社にしたいとか、そんなことはどうでもいいに等しい、と社長の寺田親弘さんはおっしゃります。

SANSANの”ミッションの唱和”は時代遅れな不合理のようでいて実は合理的

当ブログでこれまでにSANSANのミッションについて触れています。繰り返すと、

ミッション

ビジネスの出会いを資産に変え、働き方を革新する。

バリュー

仕事に燃え、情熱と愛情を注ぐ、強みを活かす、考え、動き、形にする。

やるべきことをやる、意思と意図をもって判断する。

感謝と感激を大切にする、逃げずにやりきる。

プレミス(前提)

セキュリティと利便性を両立させること。

この唱和をSANSANでは毎週月曜のあさ8時半から全社員で創業時からずっと続けている。

なぜか?

無意味な内容をひたすら唱えることによってスッキリするようなマントラではないという。

寺田親弘さんは、「ミッションをちゃんとリマインドしていくよりよい仕組みって、ほかにないんですよ。やってみると、最初は恥かしくってモゴモゴになりますが、そのうち日々の業務の中で心の中に自然に立ち上がってくる、ぼくらの共通言語になってくるんです。」

「唱和は表面的には不合理な儀式のように思えるけれど、じつは合理的な仕組みなんです。」

SANSANのユニークな社内制度

呼び名が風変わりでおもしろいSANSANの社内制度には、

・イェーイ

・どに~ちょ

・神山ラボ

などがある。

イェーイとは、出勤しないで自宅でも勤務と認めてくれる制度。通勤にもっていかれる時間と体力をフルに仕事に充てることができて、子供や家族と過ごす時間が増える。

どに~ちょは、土日祝日にあえて出社して平日に振替休日ももらう制度。平日の通勤ラッシュが避けられて、取引先からの電話のや会議の割り込みがない、いたって静かなオフィスで自分の仕事のみに集中できる。

神山ラボとは、徳島県神山町の古民家をサレライトオフィスとして利用することができるもの。田舎のもつ自然の中でものどかな解放感と癒し効果によって、社員の集中力とクリエイティビティが高まるという。この神山ラボは先進的な取り組みとして各メディアからも注目を集めている。

こうしたSANSANのユニークなネーミングでありおもしろい社内制度は、

「単調になりがちなエンジニアたちの生産性を高めるにはどうしたらよいのか?」という役員の課題解決として生み出されている。

SANSANの離職率は極端に低い、年に1人いるかいないか

東京大学大学院卒の堀江さんは、大学院に行く前に1度就活してMS銀行の内定をとっている。アメフトの先輩のリクルーターから誘われてそのまま、なにも考えずに受けたところ内定をもらった。

大学を卒業間際になると「このまま就職して普通な人生で終わりそうなのは嫌だな」とフト思います。K大学から東京大学大学院で社会情報学を学び、2回目の就活でドイツ銀行の内定をとる。

内定はでたものの、入社すべきではない気がしていた。そこから国内企業を受けなおす気持ちもなかった。それよりも「天下をとりたい」「一発デッカイことをしてみたい」と考えるようになり、ベンチャー周辺の有名ドコロを訪ね歩きます。

少人数のベンチャーは先が見え無さ過ぎる。

リブセンスはすでに形が出来上がりすぎていて向いていない。

そんな中でSANSANの、ひたすら名刺管理で差別化をはかるオタクっぽいところに面白さを感じます。そして、ドイツ銀行を蹴ってSANSANで内定をもらい入社した。院生2年目に堀江さんはSANSANのインターンを経験している。

「インターンの1年間は死ぬほど仕事がおもしろいと思いました。自分の商品説明で、それまで気になかっらお客様が『買おうかな』という反応に変わるのがじつに面白かった・・」

入社2年目からは大きな案件にも携わる営業マンとして働いている。

”知る人ぞ知る会社”で取材をしたオバタカズユキさんが今後について質問すると、

「今後ですか?ここで働きつづけますよ。上場はしなくて構いません。でもSANSANが大きな山を越えたな、という体験はしたいですから。会社が化けなかったら、たぶんみんな辞めていくでしょうし、社長はバイアウトするでしょうね・・」

2015年現在のSANANの社員は120名。このうち年に退社するのは一人いるかいないか程度。離職率は非常にひくい。

普通のまま、

ふつうに終わる人生。

そうしたことに違和感のある方のためのSANSANなのだと私は思います。

安定志向と真逆な人生を生きたい方のための今回の募集です。

このSANSANの正社員の募集は2015/4/16現在、dodaが注目する求人情報に掲載されています。検索画面でキーワードに”SANSAN”で簡単にみつかります。

dodaでのSANSANの正社員の募集の対象となる方は1~3年の実務経験のある方です。詳細はdodaで確認されてみてくださいネ。

関連する過去ログ、なぜ大手を振って東大生は中小企業を選んだのか?もお時間がありましたらのぞいてみてくださいマセ!